栃木県茂木町立茂木中学校「体罰」自殺事件

栃木県茂木もてぎ町立茂木中学校3年だった男子生徒が1993年、教師からの暴力を苦にする遺書を残して自殺した事件。

事件概要

栃木県茂木町立茂木中学校3年の男子生徒は1993年10月13日、「暴力をふるうような先生といたくありません。これ以上犠牲者を出したくありません」とした遺書を残して自殺した。

自殺した生徒は9日前の1993年10月4日、「生活態度が悪い」などとして担任教諭(27)から数回平手打ちされるなどの「体罰」を受け、左目の上にあざができていたことが判明した。

学校側や茂木町教育委員会・栃木県教育委員会の調査で、担任教諭は自殺した生徒に日常的に「体罰」を加え、また他の生徒にも日常的に「体罰」を加えていたことがわかった。栃木県教育委員会は、少なくとも6件の「体罰」を確認している。

1993年11月中旬に自殺問題が新聞報道されると、担任教諭は自主的に自宅謹慎をおこない、退職願を提出したという。栃木県教育委員会は事件の調査を進め、「体罰」の事実のみを認定したが、「体罰」と自殺との因果関係は不明と結論づけた。

栃木県教育委員会は1993年12月22日、「体罰」の事実のみを問い、担任教諭を減給処分とした。当時の栃木県教委としての「体罰」への処分としては過去最大の重い処分だったという。しかし栃木県教委は「自殺との因果関係は不明なので、自殺問題については処分対象に含んでいない」と強調していた。保留されていた退職届は同日付で受理され、担任教諭は退職した。

弁護士会の声明

栃木県弁護士会は事件を独自に調査した。弁護士会の調査の結果、自殺した生徒や他の生徒に対する「体罰」が少なくとも8件確認された。1994年8月14日に「体罰」を一掃するよう求める声明を出した。