大阪市立加賀屋中学校「体罰」事件

大阪市立中学校の保健体育科教諭が1989年、「体罰」・暴力行為を繰り返して処分を受けた事件。当該者は処分後も反省せずに「体罰」・暴行を繰り返し、処分から数ヶ月後の1990年、大阪市では初となる「体罰」での停職処分を受けた。

事件概要

大阪市住之江区の大阪市立加賀屋中学校に1989年度に着任した保健体育科担当の男性教諭・K(41)は、1989年度に少なくとも計16回の「体罰」を加えていた。

Kの問題行動として、けんかの仲裁として男子生徒を平手で殴って鼓膜損傷のけがを負わせる暴力事件・グラウンドで女子生徒を水着のまま走らせる・生徒の頭をバリカンで丸刈りにするなどの暴力行為が指摘された。

大阪市教育委員会は1990年1月10日、Kを減給処分とした。この処分は、当時の大阪市での「体罰」事件での処分としては異例の厳しいものだったという。

しかしKは処分を受けた直後にも反省することなく「体罰」を繰り返した。1990年2月23日には、「自分を呼び捨てにした」として男子生徒の左ほおを殴った。1990年2月27日には、放課後に学校近くの公衆電話から電話をかけていた生徒6人を見つけて学校に連れ戻し、「帰宅が遅い」などとして殴る蹴るなどの暴行を加えた。

大阪弁護士会は1990年3月30日、Kと校長、大阪市教育委員会に対して、「体罰」は人権侵害として警告書を送付した。しかし教諭はその後も、1990年5月16日には、髪を染めたとして男子生徒を殴り鼓膜を破るけがを負わせた。

Kは保護者らの抗議に対し、「『体罰』のあるところにいじめはない。過去もこの方法でやってきた。自信を持って殴っている」などと居直ったという。

大阪市教育委員会は1990年6月11日、Kを停職1ヶ月の懲戒処分にした。大阪市で「体罰」での停職処分は、この事例がはじめてとされる。

当該教諭は13年後にも暴力行為で停職処分

この事件から13年後の2003年、該当教諭は転任先の大阪市立大領中学校(住吉区)でも、「礼を指導する」と称して模擬日本刀を生徒の首にあてる暴力行為を加えて停職1ヶ月の処分を受けた。