東京都小金井市立小学校障害児校舎転落事故

東京都小金井市立小学校で2004年、障がいを持つ児童が校舎から転落した事故。直前の教師の不適切指導によって事故につながったとして、両親が訴えた。

経過

東京都小金井市立小学校で2004年11月26日、自閉症の障害を持つ養護学級在籍の男子児童(当時3年生)が校舎2階の体育館倉庫に入り込んだ。

養護学級担任の男性教諭は児童に対し、倉庫の外に出るよう指示した。しかし児童が指示に従わなかったとして、教諭は「そんなに(倉庫に)入っていたいのなら入っていなさい」などと声をかけ、体育倉庫の扉を閉めた。扉を閉めたがカギはかけなかったという。

児童はしばらくして、約5メートル下の校舎1階で発見された。児童は歯が折れるなどし、あごに重傷を負っていたという。児童はパニック状態に陥り、体育倉庫の窓から転落した可能性が高いとみられる。

児童は翌2005年度より養護学校へ転校した。

刑事処分

教諭は2005年7月、業務上過失傷害容疑で書類送検された。しかし「転落の予見可能性があったかどうか問題が残る」などとして2006年3月に嫌疑不十分で不起訴処分になっている。

両親は検察審査会に不服申し立てをおこなったが、2006年9月に不起訴相当の議決がされた。

民事訴訟

児童と両親は2006年11月1日、小金井市と校長・担任教諭を相手取り、約2000万円の損害賠償と市広報への謝罪文掲載を求めて東京地裁八王子支部に提訴した〔東京地裁八王子支部 平成18年(ワ)第2354号〕。

児童側は「障害児への理解不足が事故の原因」などと主張した。一方で市などは「事故の目撃者がいないので転落の経緯は特定できない。扉のカギもかけていない」などとして、過失はないとして争った。

東京地裁八王子支部は2008年5月29日、「自閉症児は予測できない事態に陥るとパニックになることがあり、窓から脱出を試みることは十分予見できた」などとして児童側の主張を一部認め、小金井市に約400万円の支払いを命じる判決を出した。判決は確定している。