福島県須賀川市立第一中学校柔道部暴行事件

福島県須賀川市立第一中学校で2003年10月、当時1年生だった柔道部員の女子生徒が柔道部部長の男子生徒(当時2年生)から練習を装った暴行を受けて意識不明の重体となった事件。

顧問教諭は事件当時、練習に立ち会っていなかった。

学校側は事件隠蔽と責任逃れに動き、被害生徒への事実無根の中傷もおこなわれたという。加害生徒は当時13歳だったため刑事責任を問えず。顧問教諭は業務上過失致傷容疑に問われたものの不起訴処分となった。

民事訴訟

生徒側が福島県・須賀川市・加害者の生徒を相手取って訴えた民事訴訟では、福島地裁郡山支部は2009年3月27日、福島県・須賀川市・加害者が連帯して総額約1億5554万円を支払うよう命じる判決を出した。

判決では、事件当時顧問教諭らが練習に立ち合っていなかったこと・事件の前にも女子生徒が部活動中にけがをしていたことなどをあげ、学校側が安全対策に配慮しなかった過失を指摘した。また事件後も学校側が隠蔽・責任逃れに動いたことも指摘した。

加害者生徒の責任については、加害生徒がかけた投げ技と生徒の後遺障害との因果関係は認めなかったものの、加害生徒の行為は「部活動の範囲を逸脱する暴行」と指摘された。

原告側・被告側双方とも控訴せず、一審判決が確定した。賠償金は被害者の早期救済を図る目的で、須賀川市が一旦全額立て替えて被害者側に支払い、負担割合を算定したのち、相当額を加害者と福島県に求償することにした。

別の行政訴訟の影響

しかし、須賀川市が賠償金負担割合算定作業中の2009年10月、公立学校での事故での行政から被害者への賠償責任について、教員人事権のある県と、学校管理者の市との負担割合が争われた、福島県郡山市立中学校「体罰」事件賠償金訴訟の最高裁判決が確定した。この影響で、須賀川市は福島県への求償は断念している。