鹿児島県開聞町立開聞中学校・カッターナイフ突きつけ事件

鹿児島県開聞町(現・指宿市)の開聞中学校で2005年、美術担当の教師が授業中に、生徒にカッターナイフを突きつけた事件。

事件概要

開聞町立開聞中学校で2005年4月13日、美術担当の男性教諭(39)は、1年生のクラスの授業中に「質問に答えられないのなら切ります」などといって、「世の中にある色を答えなさい」と質問し、約30人いるクラスの生徒に順番に答えさせていた。

その際、一人の男子生徒が答えに詰まった。すると教諭は自分のポケットからカッターナイフを取り出した。教諭はカッターナイフの刃先を数センチ出した上、その男子生徒の顔に向けてカッターナイフを突きつけた。生徒とカッターナイフとの距離は数十センチだったという。またこの教諭は、別の質問で答えに詰まったほかの女子生徒2人にも、同様の行為をした。生徒らにけがはなかった。

カッターナイフは、教材の梱包を解くために持っていたという。

保護者からの連絡で、学校が教諭に事情を聴いたところ「作業をさっさと進めるためにやった」「緊張感を持って授業に臨んでもらいたかった」などと話したという。その後教諭は、生徒と保護者に謝罪したという。

事態を把握した開聞町教育委員会は、教諭に厳重注意し、鹿児島県教育委員会へ報告した。

教諭は2005年4月に同校に異動してきたが、前任校でも「答えられなかったら定規でたたく」などと言って指導していた。

鹿児島県警指宿署は、脅迫の疑いもあるとみて教諭らから任意で事情聴取した。2005年6月1日に暴力行為等処罰法違反の疑いで、教諭を鹿児島地検知覧支部に書類送検した。

鹿児島地検知覧支部は2005年11月4日、「被害者側は処罰を望んでいない」などとして、この教諭を起訴猶予処分にした。

この教諭については、2006年3月に指宿市教育委員会(開聞町は2006年1月に合併で指宿市となった)が訓告処分をおこなった。しかしこの教諭に対する懲戒処分はおこなわれなかった。