大阪市北部児童相談所新設問題

大阪市に増設する予定の児童相談所「(仮称)北部こども相談センター」をめぐり、維新市政の不適切な対応が原因で、開設時期の遅れを招いた問題。

経過

大阪市では従来は児童相談所は市内1ヶ所だったが、相談件数・対応件数の増加を受け、市内を3ブロックに分けて市北部と市南部にそれぞれ1ヶ所ずつ児童相談所を増設し、3ヶ所の体制に増強することにした。

南部の行政区を管轄する児童相談所は、2013年に新設された。

大阪市は北部の行政区(北区、都島区、福島区、西淀川区、淀川区、東淀川区、旭区の7区)を管轄する児童相談所の設置について、北区のタワーマンション低層階の元市施設跡地を改装して使う「タワマン児相」の計画を打ち出した。

このタワーマンションの敷地は、元々は廃校となった市立学校の敷地だった経緯もあり、タワマンの一角を大阪市が区分所有している。かつては市立老人福祉施設が入居していたが、施設が廃止されてその後は空き家となっていた。

住民や市議からは、「タワマン児相」計画に対して以下のような疑問が出され、強い反対が出た。

  • タワマンの設計上、住民と相談者との動線が分けられないことで、住民・相談者双方のプライバシーが守りにくい。
  • 建物の日照条件の悪さや、運動場など児童にふさわしい施設がないことで、子どもの生活環境としては不適切ではないか。
  • 予定地の立地は、担当予定7行政区の端にある。相談件数が多い地域からも離れている。また既存の森ノ宮の児童相談所にも約2キロほどの近い距離にあり、非効率になる。
  • 当初候補にあがっていたが撤回した淀川区の元市施設跡地を改修したほうが、費用としても安くあがる。しかもその施設には、グラウンドが隣接していて子どもの生活環境にもよい、相談件数の多い地域にあり駅からも近く相談者の利便性があるなど、よりふさわしいのではないか。

しかし、維新市政のもとでの大阪市や市政与党・大阪維新の会は、住民からの「住民生活という意味だけではなく、児童相談所を利用する子どものことも考えればふさわしくない」という指摘を、「自分のところに迷惑施設が来ることには反対」という「NIMBY」問題かのようにねじ曲げて中傷し、「タワマン児相」に固執して混乱を招いた。

大阪市は「タワマン児相」に固執して計画の見直し時期を遅らせた上、2016年12月になって計画を撤回した。このため、候補地の再選定を一からやり直してから工事にかかることになり、開設時期の遅れを招いた。結果的に児童相談所は、東淀川区に作られることになった。

また教育こども委員会所属のある維新市議は、住民からの要望に対して恫喝したうえ、その住民からの要望内容をねじ曲げて「クレーマーから理不尽な要求を受けた被害者」気取りでツイッターで騒ぎ、ツイッター界隈の狂信的な維新支持者(いわゆる「信者」)も同調して攻撃する事案もあった。