埼玉県川口市立芝中学校いじめ自殺事件

埼玉県川口市立芝中学校1年の男子生徒が2000年に自殺し、背後に同級生からのいじめが指摘された事件。

事件の経過

川口市立芝中学校1年の男子生徒は2000年7月26日、メモ帳に「HELP」の文字を残し、自宅で自殺した。

この男子生徒は入学直後の2000年4月から、複数の同級生からいじめ行為を繰り返し受けていた。腹を殴る、肩をたたく、ひじで生徒の後頭部を殴る、生徒がかけていたメガネを奪う、生徒のカバンをゴミ箱に捨てるなどの行為があった。

埼玉県警川口署の捜査では、暴力の事実を認定した一方で、自殺との因果関係については認められないとした。

加害生徒のうち9人が2000年10月、児童福祉法に基づき、埼玉県浦和児童相談所への通告処分となった。なお、通告対象となった9人のほかにも、多数の生徒がいじめ・暴力行為に加担したと指摘されている。

また、加害者1人の母親が2000年8月から10月の計3回にわたり、被害者宅に「自殺の原因は家庭にある」などとした中傷の手紙を送付した。匿名で送っていたものの、被害者側が調べると、この母親が送ったものだと判明したという。

民事訴訟

遺族は2001年3月1日、生徒9人と川口市を相手取り、1億3400万円の損害賠償を求めて浦和地裁に提訴した。しかし被告側は争う姿勢を示した。

さいたま地裁(浦和地裁から改称)は2005年5月18日、自殺した生徒への行為について「悪ふざけ、じゃれ合いであり、いじめとは性質を異にする」として、原告側の請求を棄却した。