名古屋市立北陵中学校いじめ自殺事件

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愛知県名古屋市北区の名古屋市立北陵中学校3年だった女子生徒が2003年、いじめを苦にする遺書を残して自殺した事件。裁判では遺族側の請求が棄却された。

経過

女子生徒は2003年5月5日、マンション14階から飛び降り自殺した。

生徒の自室から遺書が見つかった。同級生の女子生徒の名前を名指しし、その同級生が自殺の「最大の理由」だとして、「精神的にも肉体的にも疲れ果てた」などと記されていた。

この生徒がいじめられていたという情報もあり、生徒の保護者は調査を求めた。

しかし学校側は必要な調査をしないまま、「いじめはない」としてマスコミに発表した。学校側はその後、「友人関係の感情のもつれなど一時的なものはあったが、いじめはなかった」とする報告書をまとめた。

一方で生徒の保護者が独自調査をおこなったところ、同級生から「この生徒へのいじめがあった」とする証言が複数寄せられたという。

民事訴訟

生徒の保護者は2006年12月、「いじめ調査が不十分」などとして名古屋市を相手取り、約550万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。名古屋市は「調査でもいじめは確認できなかった。調査は適正におこなわれた」と主張して争った。

名古屋地裁は2010年3月30日、「調査、報告は学校の合理的な裁量にゆだねられるべきで、調査の範囲も違法だったとは言えない」などとして保護者側の訴えを棄却した。

保護者側は控訴したが、二審名古屋高裁は2011年1月27日、「学校には生徒や保護者を対象とする調査権限はない。生徒らも調査に応じなければならない義務はない」などとして、一審判決を支持し控訴を棄却した。