愛媛県松山市の私立聖カタリナ学園高校で2017年、ソフトボール部顧問の男性教諭(30)が、複数の部員に対して暴力やセクハラなど人権侵害行為を繰り返した問題。
事件概要
教諭は2017年4月にソフトボール部顧問に就任した。
しかし教諭は顧問就任直後から、部活動指導中に複数の生徒に対して、平手打ちや拳で殴るなどの暴力行為を繰り返した。また打撃マシンの球を素手で受けるよう強要する行為もあった。
さらに、部員に対して「部活に来ないなら奨学金を受ける資格はない」「お前たちでは勝てない。退部届を出せ」「技術指導をしてほしければ先生と相撲を取れ」などとモラハラ発言を繰り返した。1人の女子生徒に対しては、「彼女にしてやろうか」「女子だからムダ毛は剃らないと」などセクハラ発言もあったという。
被害に遭った生徒のうち、2人が登校できない状態になったという。
学校側は2017年12月に事実関係を把握し、教諭を訓戒処分と無期限の部活動指導停止処分にした。しかし授業については、被害生徒のいるクラスも含めて引き続き担当させていた。
学校側は2018年1月17日に事実関係を公表した。
当初は教諭への追加処分などは考えていなかったともされるが、その後マスコミ報道などを通じて批判が高まったことも背景にあるのか、学校側の対応は一転し、直後の2018年1月19日付で教諭を諭旨免職相当とする処分を出した。
教諭は2018年1月25日付で退職届を提出し、退職した。
他にも不適切行為が発覚
学校は2018年2月5日、この元教諭が他にも、生徒に不適切行為をしていたと追加発表をおこなった。
- 2017年12月、担当する保健体育科の期末試験の際、担当クラスでのテストの採点を生徒に自己採点させた。さらにそのことの口止めを図った。
- 担任クラスの生徒の個人情報などの入った資料を校外に持ち出して、校務の資料を作成。その際に部員に資料作成を手伝わせた。
- 部員に対して、元教諭が食べ残した昼食を、元教諭の使用したスプーンや箸を使わせて食べさせる行為をおこなった。
- 「元教諭のサンダルを持ってくるのを忘れた罰」として、練習場所の松前町から松山市の学校まで約8km、2時間歩かせて取りに帰らせた。