岩手県盛岡市立中学校「教師の生徒いじめ」事件

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岩手県盛岡市立中学校で2014年から15年にかけ、陸上部顧問の男性教諭(50代)が部員の特定の男子生徒にいじめ・ハラスメント行為を繰り返した事件。

事件の経過

岩手県盛岡市立中学校に2014年度に入学した男子生徒は、陸上部に入部した。当該生徒は、陸上競技の県大会で上位入賞するなど県トップクラスの実力を持っていた生徒だという。

しかし顧問の男性教諭はこの生徒に敵意を向け、いじめ・ハラスメント行為を繰り返すようになった。

陸上競技の大会の際には、部員が移動に使用するバスに生徒だけ「乗るな」と命じる嫌がらせがあった。

顧問教諭はこの生徒に対して理由なく「帰れ」と命じたり、この生徒にだけ練習や大会日程をわざと教えないなどの行為をした。さらに生徒が練習や大会に参加できない状況を作っておきながら、生徒が不在だったことについて「あいつは問題児。サボっている」などとほかの部員に吹聴するなどし、ほかの部員から孤立させようとした。

「指示に従わない」などと言いがかりを付けてこの生徒をほかの部員の前で大声で恫喝したことや、生徒が肉離れを起こしているにもかかわらず「走れ」と強要したこともあったとされる。

生徒は教諭の行為により精神的に追い込まれ、カウンセリングを受ける状況に至ったという。2年進級時の2015年には陸上部の退部を余儀なくされた。

生徒の家族は卒業直前の2017年3月、学校側に被害を訴え出た。学校と市教委で調査がおこなわれ、教諭の不適切行為18件が確認された。教諭は「生徒の態度が気に入らなかった」として、事実関係を認めたとされる。また教諭の言動によって退部に追い込まれた生徒が、当該生徒のほかにも3人いたことも指摘された。

2020年に当該案件に関する学校事故報告書がまとまり、岩手県教育委員会に提出された。

岩手県教育委員会は2020年11月16日、当該教諭(処分時は別の中学校に異動)を停職5ヶ月の懲戒処分にした。

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