埼玉県立三郷特別支援学校虐待事件

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埼玉県三郷市の埼玉県立三郷特別支援学校で2011年度、小学部低学年を担任していた女性教諭(30代)が受け持ちクラスの児童に暴行・虐待行為を繰り返していた事件。

経過

この教諭は2011年度に小学部低学年を担任していたが、同年5月から9月にかけて、受け持ちの難病や知的障害を持つ1・2年の児童3人に暴行や暴言を繰り返していた。

2人の男子児童のほおをたたくなどし、また女子児童には「嫌い、嫌い、二度と帰ってくるな」「人の助けを借りることばかり考えやがって」などと暴言を吐いた。

ある被害児童は知的障害のために被害を訴えることができない状態だったが、激しい夜泣きが続くなどの異変が出たことで、保護者が不審に思って発覚したという。別の被害児童は「つねられた」などと被害を訴えた。

学校側は「体罰」の情報を把握しながら、児童や保護者には対応せず、県教委への報告などの対応を怠っていた。

2012年4月に報道され、問題が明るみに出た。教諭は2012年度、「体調不良」として休職したという。

埼玉県教育委員会は2012年7月25日付で、教諭を減給処分にした。教諭はその後、2014年5月に依願退職した。

また校長や教頭も減給処分とした。校長については、同年8月1日付で県教委事務局付へと異動させた。

一方で被害児童の保護者らは2012年7月26日に記者会見し、処分が軽すぎるとして処分見直しや、再発防止策を訴えた。

刑事処分

埼玉県警は2013年3月18日、女性教諭を暴行容疑で書類送検した。

さいたま地検越谷支部は2013年12月26日、同教諭が児童に暴力行為をおこなっていたことは一部認定した上で不起訴処分とした。

書類送検された2件の「体罰」のうち、2011年6月に児童2人を平手打ちした事件については「裏付けがはっきり取れなかった」として嫌疑不十分、2011年9月に児童1人の足を蹴った事件については事実と認定したものの「起訴するほどではない」と判断して起訴猶予処分としている。

民事訴訟

被害者の児童のうち1人と家族は2014年1月、「教諭の暴力や暴言によって精神的被害を受けた」として、埼玉県と教諭に計400万円の損害賠償を求めてさいたま地裁に提訴した。

さいたま地裁は2015年10月30日、教諭の暴言・暴行と学校側の調査報告義務違反などを認め、埼玉県に約134万円の損害賠償を命じる判決を出した。