大阪市立此花中学校「体罰」事件

大阪市此花区の大阪市立此花中学校で2019年3月、男性教諭が担任クラスの1年生徒に暴行を加えてケガをさせた事件。

事件の経過

大阪市立此花中学校で1年のクラスを担任していた教諭・O(33)は2019年3月8日、担任クラスの1年の男子生徒が「別の教員が担当する授業で居眠りをするなどしていた」と聞き、休み時間にこの生徒を廊下に呼び出し、平手打ちや拳で殴るなどの暴力を加えた。さらに相撲技の「喉輪」のような形で生徒の首を絞めるなどもした。

同日夜、生徒の首に絞められたような跡があったことに気づいた保護者が学校に連絡し、また警察に被害を相談した。

学校側は週明けの2019年3月11日(事件のあった3月8日は金曜日)に大阪市教委に事件の一報を報告し、翌3月12日以降教諭を自宅待機措置としていた。学校・市教委では、学校から「体罰報告書」を提出したのちに、教諭に詳細な事情を聴く段取りを図っていた。

加害教師を逮捕

大阪府警此花署は2019年3月18日、教諭を傷害容疑で逮捕した。

教諭は生徒指導を担当し、事件の動機について「規律を守らせるためだった」としたという。暴力を振るったことは大筋で認める一方、「首は絞めていない」「ケガをさせるほどの暴力ではない」として一部否認した。

学校・市教委は、「『体罰』事件で警察に被害届が出た事例は過去にもあるが、ほとんどの場合は在宅での書類送検・起訴だった。今回の件についても逮捕は想定していなかった」と話した。

教諭はその後、大阪簡裁で罰金50万円の略式命令を受けた。

教育委員会の処分

大阪市教育委員会は2019年5月15日、教諭を停職1年の懲戒処分にした。

教諭は市教委の聴き取りに対して、「保護者が理解していれば、多少の力に頼る指導はかまわないと思っていた」などと話したという。また2018年6月と10月にもそれぞれ、同じ男子生徒を平手打ちするなどの暴力行為をおこなっていたが、管理職への報告を怠っていたことも明らかになった。

加害者の背景

教諭は大阪府内の私立大学を卒業後、2009年度に大阪市立中学校の英語科教員として採用された。初任校は大阪市立三国中学校(淀川区)で、2012年度より此花中学校に転任した。

教諭は三国中学校在職時代の2011年と、此花中学校に移ってからの2013年に、それぞれ生徒を殴るなどの「体罰」事件を起こし、2度の懲戒処分を受けている。