船橋市立法典小学校熱射病死亡事件

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船橋市立法典小学校の関係者で作る地域スポーツクラブのソフトボールチームで1986年、「試合に負けた罰」としてランニングさせるなどし、児童1人が熱射病で死亡した事件。

経過

地域スポーツクラブは、船橋市立法典小学校の児童らがメンバーとなり、学校側の協力の下で保護者が自主運営し、指導者はすべて同校教員があたっていたという。

ソフトボールチームは1986年7月31日、船橋市内の別のA小学校との試合を、A小学校の校庭でおこなっていた。

クラブを指導していたK指導員(当時28歳、法典小学校教諭)は、この日の試合に負けた罰として、A小学校の校庭(約400m)を10周走らせた上、滑り台の階段昇降10回と校庭で短距離ダッシュを20回おこなわせた。その後一時休憩を取り、さらに罰を科す予定だった。しかし休憩時間中に部員の5年生の男子児童が倒れた。児童は救急車で病院に運ばれたが、重度の熱射病のため翌8月1日朝に死亡した。

事件当日の船橋市は、最高気温32.4度を記録していたという。

また指導員は事件の前日にも同様に、試合に負けた罰としてダッシュなどを科していた。日常的にバットで殴るなどの「体罰」を加えていたこともあったという。

死亡した児童の両親が1986年9月、K指導員を業務上過失致死容疑で告訴した。K指導員は1986年12月に書類送検されたが、千葉地検は1988年10月までに「練習中に時々休ませるなどしていたことから、死亡との因果関係を立証することは困難」「両親と船橋市との間で和解が成立している」などとして不起訴処分にした。

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