千葉県神崎町立神崎中学校2年だった女子生徒が1995年、同級生5人の実名を挙げて「いじめを受けた」とする遺書を残して自殺した事件。
いじめの経過
神崎中学校の女子生徒は1995年12月6日、同級生5人の実名を挙げ「いじめられていた」「口でのいじめだった」「がまんした」などと訴える遺書を残して自殺した。
生徒は1995年3月、千葉県成田市からこの中学校に転入した。この生徒はくせ毛を気にしてストレートパーマをかけたが、その際に髪の毛が傷んで赤みがかっていたことで、同級生から「髪を染めた」などとしつこく問い詰められるなどしていた。
神崎町教育委員会は1996年、生徒への「言葉によるいじめ」があり、いじめが自殺の自殺原因と認めた。
生徒の遺族は1996年、いじめが自殺の原因だとして、町と加害者5人の保護者を相手取り、4000万円の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こした。1997年11月、町が遺族に250万円を支払うなどの内容で和解が成立した。
同校で同時期に発生した別のいじめ訴訟
同校では、「在学中の1991年から93年にかけていじめを受けた」として、別の卒業生の男子生徒が1996年、町と加害者を提訴したいじめ訴訟も提訴された。