山形県立高畠高校生徒自殺事件

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山形県東置賜郡高畠町の山形県立高畠たかはた高校に通っていた当時2年の女子生徒が2006年11月に自殺した事件。生徒がいじめを訴えるような内容の遺書を残し、背景にいじめがあった可能性があると指摘されたものの、調査では確認できなかったとされる。

経過

女子生徒は2006年11月22日、校舎から飛び降り自殺した。

「これで満足?もう、ワキガ臭くも、おなら臭くもないもんね。皆が言った暴言、痛かった。いつも泣きたかった」「死は怖いけど、生きているより怖くはないです」「今回のイジメでやっと理解した。うぅん、理解させられた。私は皆に不快な思いしか与えられないんだってこと」などと、いじめを受けていたことを示唆するような内容の文章が残されていた。文章では5人の生徒が名指しされていたが、名指しされた生徒以外の生徒からいじめを受けたと読める内容になっていたという。

しかし山形県教委の調査では、いじめは確認できなかった・自殺の原因は特定できなかったとする報告書が2007年3月までにまとめられた。

遺族は2007年11月23日、生徒の一周忌の法要の直後に記者会見した。自殺の事実関係と遺書の内容を公表し、山形県教育委員会に再調査を要望した。

山形地方法務局も人権侵犯事件の可能性があるとして調査したものの、「事実関係が確認できなかった」とする判断を、2017年12月2日付で出した。

民事訴訟

遺族側は2009年11月20日、山形県を相手取り、約8920万円の損害賠償を求める訴訟を山形地裁に起こした。しかし山形地裁は2014年3月11日、「誰がいつ、どのような行為をしたか分からず、県側の過失を認定することはできない」などとして、遺族側の請求を棄却した。

遺族側は控訴の意向を示していたものの、最終的には断念し、一審判決が確定した。

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