佐賀県唐津市立中学校3年だった女子生徒が2007年5月、校内で起きた事件に関与したと決めつけられて教師から恫喝されるなどしたことをきっかけに不登校となり精神症状を発症したとして訴えた訴訟。裁判では原告側の主張が認容された。
経過
佐賀県唐津市立中学校で2007年5月下旬、生徒の上履きに画鋲などが入れられるいたずらがあったという。
3年学年主任の男性教諭など3人の教諭が、関与を疑った3年の女子生徒数人に対して2007年5月30日・31日の2日間にわたって事情を聴いた。
1人の女子生徒は関与を否定した。しかし教諭は「警察に指紋を採ってもらおうか」「認めるまで続くぞ」などとこの女子生徒を大声で威圧する対応を繰り返した。
この生徒は教諭の対応にショックを受けて体調を崩し、不登校になった。その後解離性障害と診断された。
生徒側はその後、約6240万円の損害賠償を求めて佐賀地裁に提訴した。佐賀地裁は2013年12月13日、生徒の訴えを認め、唐津市に約1770万円の損害賠償を命じる判決を出した。
双方とも控訴せず、判決が確定した。