大阪府高石市立高石中学校いじめ自殺事件

大阪府高石市立高石中学校で1980年、当時1年だった男子生徒が、同級生からのいじめ・集団暴行を苦にして自殺した事件。

事件概要

高石市立高石中学校1年だった男子生徒は1980年9月16日朝、自宅を出発した後に学校に登校せずに行方不明になり、その後首つり自殺を図っているところを発見された。生徒は死亡した。遺書などはなかった。

この生徒は、同級生グループからいじめを受けていた。この同級生グループは1980年6月頃から、男子生徒に対して、1回あたり1~2万円ずつ金を恐喝する行為を複数回にわたって繰り返し、断ると集団暴行を加えるなどしていた。

また同級生グループは、以前には他の生徒を恐喝の標的にしていた。その被害者生徒が1980年6月にいじめから逃れるために堺市に転校した後は、この生徒に標的を変えていたという。

生徒はいじめを恐れて登校を渋るようになり、保護者が事実関係を把握し、1980年9月5日に学校側に連絡していた。しかし学校側は「あまりいじめるなよ」と注意するだけで、抜本的な対策を取らなかった。

大阪府警高石署は、いじめ加害者グループのうち5人を大阪府堺児童相談所に通告し、残る1人を訓戒処分とした。

民事訴訟

生徒の両親は1981年5月19日、加害生徒6人とその保護者、および高石市を相手取り、約2200万円の損害賠償を求める民事訴訟を大阪地裁堺支部に起こした。

1986年3月31日付で、大阪地裁堺支部で和解が成立した。▼加害者5人(1人は訴訟の進行の中で訴えを取り下げた)は連帯して慰謝料約200万円を被害者側に支払う。▼高石市は遺憾の意を示し、事件の教訓を教育行政に活かす。――などとする内容となっている。