大阪府立吹田高校「体罰」事件

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大阪府吹田市の大阪府立吹田高校で1990年代前半、生活指導部長の男性教諭(1996年当時36歳)が、生徒に対して日常的に暴力行為やセクハラ行為を繰り返していたと指摘された事件。

被害者や同僚教員が1996年に告発して明らかになった。

経過

当該教諭は1995年9月30日、3年男子生徒に対して「校則違反」として殴り、胸ぐらをつかむなどの暴行を加えた。生徒はロッカーに頭を打ち付けたという。

1996年1月に同僚教員が大阪府教育委員会に告発し、事件が発覚した。また該当教諭についてはこの事件のほかにも、別の生徒や卒業生からも暴行やセクハラの告発が次々と寄せられた。

在校生や卒業生らは1996年2月16日に記者会見を開き、教諭の暴行やセクハラ行為を公表した。

1993年に同校を卒業した女性は在学中バレーボール部に所属していたが、顧問だったこの教諭から部活動指導中に暴行を受け、また一人だけ居残り練習を命じられた。さらに教諭から体育準備室に呼び出され、交際を執拗を迫られるなどのセクハラ行為を受けた。断ると練習中の暴行がひどくなり、退部に追い込まれた。

また別の2年生男子生徒は、この教諭と廊下ですれ違うたびに乳首をつままれるなどした。男子生徒によると、この教諭は「校章を付けていない」として男子生徒数人を一列に並べ、順に乳首をつまんでいったこともあった。

該当教諭は一部の「体罰」については認めた。その一方で、乳首をつまんだ行為そのものについては認めたものの「親愛の情」などとした上で、「男子生徒を一列に並べて順に乳首をつまんだことはない」などと一部否認した。セクハラ行為については「事実無根」と完全否定した。

校長は1994年にこの教諭に「体罰」をおこなわないように指導していたが、教諭は無視して暴行を繰り返していた。教諭は事件発覚直後の1996年4月、大阪府立茨田高校(大阪市鶴見区)に異動した。

大阪府教育委員会は1996年5月13日付で、教諭を戒告処分にした。大阪府教育委員会は教諭が自ら認めた「体罰」6件については認定したものの、被害訴えのうち教諭が否定したものについては「確認できなかった」として処分対象には含めなかった。