いじめ事件に関する出来事を年表形式でまとめています。
2024年
2024年1月
2024年1月6日 「愛媛県立宇和高校(西予市)の野球部でいじめを受けた」「学校側の対応が不適切だった」として、被害者の男子生徒が、愛媛県と、加害者とされる在校生の現役部員と卒業生の元部員計5人を相手取り、計1080万円の損害賠償を求める民事訴訟を松山地裁に提訴していたことがわかった。
2024年1月12日 福岡市立小学校で2022年、当時4年の女子児童が「持ち物を隠され、校内の別の場所から見つかる」「椅子に画鋲を置かれる」「上履きに『ころす』などと書かれたメモが入れられる」などのいじめを受け、第三者委員会が重大事態と認定していたことがわかった。
2024年1月12日 茨城県取手市立中学校3年だった女子生徒が2015年に同級生からのいじめを苦にして自殺した事件をめぐり、「対応が不適切だった」として当時の担任教諭が停職1ヶ月の懲戒処分を受けたのは不当だとして、当該教諭が茨城県を相手取り処分取り消しを求めた訴訟で、水戸地裁は教諭の訴えを認め、処分を取り消すように命じる判決を出した。
2024年1月16日 宮城県仙台市内の私立小学校に通っていた児童が、在籍中の2018年~2020年12月にかけて同級生からいじめを受け、公立小学校への転校を余儀なくされていたことがわかった。学校側はいじめ重大事態として調査をおこなう方針を決めた。
2024年1月17日 静岡県沼津市の私立中学校に通っていた男子生徒が同級生からいじめを受け、教員からも不適切対応を受け、ストレス障害を発症したと訴えて、同級生と学校に対して損害賠償を求めた訴訟で、静岡地裁沼津支部は同日、加害者および学校の行為について「不法行為ではない」と判断し、原告の訴えを棄却。
2024年1月25日 熊本県立高校で2013年、当時3年の女子生徒がいじめを苦にして自殺した事案で、遺族が「いじめに関与した」とされる同級生8人などに損害賠償を求めて熊本地裁に提訴した民事訴訟で、原告側が新たに1人の元同級生を追加提訴し、また別の元同級生1人については提訴を取り下げたことがわかった。
2024年1月26日 札幌市教育委員会は、いじめの「重大事態」の調査内容について、関係者個人が特定される情報を除いて原則として公表する方針を決めた。2021年の札幌市立中学校1年女子生徒のいじめ自殺事件で、公開手法に批判があったことへの対応。
2024年1月26日 富山市立北部中学校3年だった女子生徒が2022年に自殺し、いじめが指摘された問題で、遺族が求めていた再調査について、富山市教委は再調査をおこなわない方針を決め、保護者に通知した。
2024年2月
2024年2月13日 札幌市立中学校1年の女子生徒が2021年10月、いじめを苦にしたと訴える遺書を残して自殺した問題で、札幌市教育委員会は、小学校の校長を減給処分にするなど、小中学校の教員8人の処分を公表した。
2024年2月14日 大阪府門真市立中学校3年だった男子生徒が2022年にいじめを苦にして自殺した問題で、市の第三者委員会は2023年12月、仲間はずれやSNSでの中傷など生徒へのいじめ62件を認定していたことを公表した。SNSなどで「一生ついてくる」「金魚の糞」などと匿名の中傷書き込みがあったこともいじめだと認定した。
2024年2月19日 東海大学付属福岡高校(福岡県宗像市)2年だった男子生徒が2021年3月、所属する剣道部でのいじめを訴える遺書を残して自殺していたことがわかった。学校側が設置した第三者委員会では、生徒へのいじめと、顧問の不適切指導があったと指摘したものの、自殺の直接的な原因とは断定できないと判断した。
2024年2月19日 滋賀県甲賀市立中学校1年だった男子生徒が2022年6月にいじめ被害を訴えたが、学校側が約9ヶ月間にわたって放置したことで生徒が不登校になり、重大事態と認定されていたことがわかった。
2024年2月20日 千葉県柏市立中学校2年だった女性が2015年3月にいじめを苦にして後者から飛び降り後遺障害を負った事案で、被害元生徒が市と同級生を相手取り訴えていた訴訟で、柏市は元生徒側との和解する方針が決まったと公表。市議会で関連議案成立を経て正式に和解が成立する。いじめに対する注意を怠った責任を認め990万円の解決金を支払う。詳細は、元生徒側の意向を理由に「詳しく話せない」としたうえで、「いじめの存在は認めたが、飛び降りとの因果関係は認められなかった」とした。
2024年2月21日 東京都町田市立小学校6年だった女子児童が2020年に自殺した事案を調査していた市の第三者委員会は、児童へのいじめを認定する調査報告書をまとめた。一方でいじめと自殺との因果関係については「複合的な要因」だとして不明だと結論づけた。
2024年2月24日 群馬県立勢多農林高校(前橋市)2年だった女子生徒が2019年に自殺し、背後にいじめが指摘されていた問題を調査していた再調査委員会は、報告書をまとめた。いじめがあり自殺との因果関係までは否定できないとした上で、自殺の要因は直接的には断定できなかったとした。学校側の対応についても問題点があったと指摘した。
2024年2月26日 東京都練馬区立中学校で、担任だった教諭からわいせつ被害を受け、同級生から誹謗中傷などのセカンドハラスメントも受けたのは、学校側の対応に問題があったとして、被害元生徒が練馬区を相手取り、約330万円の損害賠償を求める訴訟を提訴した。
2024年2月27日 タイ・バンコクで2024年1月、いじめを受けていたことへの報復として、14歳男子生徒が別の男子生徒を刺殺する。学校側もいじめの事実関係を認めて対応するとした。
2024年2月27日 奈良市立小学校で、いじめを訴えた児童のノートに担任教諭が花丸を付けて返却した問題で、被害児童の保護者は同日付で、奈良市を相手取り、約250万円の損害賠償を求めてなら地裁に提訴した。
2024年2月28日 「群馬県立高校のいじめ自殺事件(2019年)をめぐり、群馬県庁で説明を聞いていた際、県教委職員とトラブルになり暴力行為を加えた」として、公務執行妨害容疑で被害生徒の父親を逮捕。容疑を否認している。
2024年2月29日 滋賀県守山市立中学校の元生徒が、教員からいじめ加害者と決め付けられる不適切指導を受け、自殺を図っていたことがわかった。
2024年2月29日 北海道北見市立小学校で2023年度、児童がいじめを受けて長期欠席を余儀なくされた事案があったとして、市教委が「重大事態」に認定していたことがわかった。
2024年2月29日 大分県の私立高校に通っていた元生徒が、「2018年度、在学中に同級生6人からいじめを受け、学校側が適切に対応しなかったことで転校を余儀なくされた」として、学校側を相手取って訴えた訴訟で、大分地裁は生徒側の訴えを一部認め、学校法人と元担任教諭が連帯して約33万円の損害賠償を命じる判決。
2024年3月
2024年3月8日 横浜市教育委員会は同日に記者会見を開き、当時市立中学校2年だった女子生徒が2020年3月に自殺していたことを明らかにした。同日までに第三者委員会の調査報告書がまとまり、生徒に対する複数のいじめを認定し、また自殺との間に因果関係があるとした。
2024年3月8日 新潟県田上町立中学校で2020年、当時1年の担任だった男性教諭が特定の生徒を罵倒し、そのことで同級生から当該生徒へのいじめを誘発し不登校に追い込んでいたことがわかった。
2024年3月10日 福岡県宗像市の私立東海大学付属福岡高校の剣道部員だった当時2年の男子生徒が、上級生からの継続的ないじめを苦にして自殺した事件で、遺族が加害者とされる上級生元生徒4人を相手取り損害賠償を求める訴訟を提訴した。提訴した日は、生徒の命日でもあるという。
2024年3月12日 兵庫県西脇市立中学校で2023年7月、3年男子生徒が同級生から暴行を受けて腎臓損傷などのケガを負ったとして、いじめ「重大事態」に認定されていたことがわかった。
2024年3月13日 大阪府泉南市立中学校1年だった男子生徒が2022年3月18日に自殺し、いじめが背後にあったとされる問題で、市の第三者機関が同日、生徒の自殺から2年の節目を前に、子どもからの相談を受け人権救済をする機関の設置などを求める要望書を泉南市に提出した。
2024年3月13日 福岡県教育委員会は「福岡県筑後地区の福岡県立高校で2023年9月、女子生徒が自殺する事案があった」ことを公表し、県立学校いじめ防止対策推進委員会に専門部会を設置して調査をおこなう方針を固めた。学校側の調査ではいじめは確認できなかったとしたが、自殺の原因が判明しなかったことや、遺族側が詳細な調査を要望したことなどがあり、調査をおこなうとした。
2024年3月14日 北海道旭川市のいじめ事件(2021年)で、いじめに無関係にもかかわらず、栃木県在住のYouTuberから動画で、「加害者」だと虚偽で名指しされる被害を受けたとして、当時旭川市在住で未成年だったきょうだいとその父親が、当該YouTuberを相手取り約450万円の損害賠償を求めて提訴する方針を固めていたことがわかった。
2024年3月15日 福岡県嘉麻市は、福岡県嘉麻市立中学校に通っていた女子生徒が2021年度にいじめを受けて不登校になった事案を調査していた市長部局の第三者委員会の調査報告書を発表した。いじめ被害を訴えた生徒に対して、学校側が「双方ともに謝罪する」ことを要求したことなど、学校側の対応が不適切だと指摘した。
2024年3月18日 名古屋市立中学校1年の女子生徒が2021年3月に自殺した問題で、名古屋市の「いじめ問題再調査委員会」が再調査報告書をまとめ、いじめが自殺の直接原因とは認定しなかったことがわかった。報告書の内容は非公表としたが、遺族は同日付でマスコミ各社にその旨を通知した。
2024年3月18日 埼玉県鴻巣市立中学校で2019年度に発生したいじめ不登校案件で、市いじめ問題調査委員会がまとめた報告書について、市側が事前に被害者側の意向を確認せず、非公表の方針を被害者に文書で通知していたことがわかった。同日の市議会で指摘され、また報道機関が被害者側への取材をおこない判明。
2024年3月19日 大阪府門真市立中学校で2022年に発生したいじめ自殺事件で、門真市教育委員会は第三者委員会の報告書を公表。いじめを認定し自殺との因果関係があるとした。
2024年3月19日 名古屋市立中学校で2018年に発生した生徒自殺事件で、「生徒の自殺は、学校側がいじめに適切に対応しなかったからだ」として、遺族が名古屋市を相手取り訴えていた訴訟で、名古屋地裁は遺族側の請求を棄却した。
2024年3月19日 佐賀県立高校の生徒が2023年2~3月、複数の同級生から中傷や仲間外しなどのいじめを受けて転校を余儀なくされた事案を調査していた県の第三者委員会は、「重大事態」と認めた審議結果の答申をおこなった。学校による調査など対応が不十分だったと指摘した。
2024年3月22日 滋賀県教育委員会は、県立高校でのいじめ「重大事態」事案が2件あったと公表した。▼A校で2021~2022年度、男子生徒が同級生2人から暴力を振るわれたり、ジュースをおごるよう強要されるなどして不登校になった。▼B校で2022年度、男子生徒が同級生2人から、体形を揶揄されるなどして不登校になった。の2事案をいじめと認定。
2024年3月22日 岩手県盛岡市の諮問機関「盛岡市いじめ再調査委員会」は、盛岡市立学校で2017年度にクラスや部活動でのいじめがあり、被害生徒が不登校になる事案があったとして、当該事案を「重大事態」と認定したことを公表した。
2024年3月23日 群馬県の私立桐生第一高校で、サッカー部の複数のコーチが外国ルーツの同じ部員の生徒に対して、人種差別的な暴言を吐いたとして、2023年12月より指導を自粛させていることがわかった。▼コーチAは、当該生徒が遅刻したとして指導した際「○○人って謝れるんだな」などと発言。▼コーチBは2023年、当該生徒への指導の際「お前はいずれ人を殺すような立場になる」などと発言。
2024年3月25日 「沖縄県豊見城市立小学校4年だった男子児童が2015年に自殺したのは、同級生からのいじめが原因で、学校側がいじめに適切に対応しなかった」として、遺族が豊見城市を相手取り訴えていた民事訴訟で、福岡高裁那覇支部で和解が成立。市が謝罪し和解金130万円を支払う・いじめ防止対策を強化する内容。
2024年3月26日 横浜市立中学校で2020年、当時2年の女子生徒がいじめを苦にして自殺した事件に関連して、横浜市会運営委員会は同日付で、山中竹春横浜市長に対して、学校・市教委の対応の再調査や関係者の処分などを求める申し入れを採択した。
2024年3月27日 横浜市立中学校1年だった女子生徒が2020年にいじめを苦にして自殺した問題で、生徒側の関係者が横浜市に対して、調査報告書の記述の復元を求めて申し入れた。いじめとする記述が途中で削除されていたなどとしている。
2024年3月28日 静岡県藤枝市の私立藤枝明誠高校で2019年度、女子生徒が性的な内容の噂を流されるなどのいじめを受けて不登校になった問題があったことがわかった。学校側は重大事態を判断して第三者委員会を設置し、2023年5月までに報告書がまとまり、静岡県が再調査の必要性を検討していた。
2024年3月28日 東京都町田市立小学校で2020年、当時6年の女子児童がいじめを苦にして自殺した事件で、被害児童の両親が、「市の調査報告書は不十分」だとして再調査を申し入れたことを明らかにした。
2024年3月28日 熊本県立大津高校サッカー部のいじめ事件で、事件発覚の際に「自分は外部指導者だ」として十分に対応しなかった問題が指摘されている、サッカー部総監督(同校教諭を務めたのち、2017年より宇城市教育長に就任し監督と兼務)が、宇城市教育長として2024年度以降も再任された。第三者委員会で調査中だが、結論は出ていない。
2024年3月28日 岡山県立岡山東商業高校を2024年3月に卒業したばかりの男性が、「所属していたバレーボール部で、1年だった2021年より、当時の部員6人から、暴行や悪口・監視などのいじめを受けてうつ状態を発症し不登校に追い込まれた」として、加害者とされる部員とその保護者を相手取り、約550万円の損害賠償を求める訴訟を岡山地裁に提訴した。
2024年3月28日 埼玉県久喜市立小学校で2022年度、児童が同級生から継続的にいじめを受け、不登校状態になっていたことがわかった。久喜市教委が「重大事態」と認定し、調査報告書を公表。
2024年3月29日 私立須磨学園高校(神戸市須磨区)で2022年度、生徒がネット上で同級生から中傷されるいじめを受け、不登校になり転校を余儀なくされていたことがわかった。被害生徒の代理人弁護士が記者会見して公表。被害生徒は警察に被害届を出し、神戸地裁は2023年5月、同級生を侮辱罪で家裁送致した。生徒側は第三者委員会の設置申立をおこない、2024年3月時点では調査中だという。
2024年4月
2024年4月1日 私立須磨学園高校(神戸市須磨区)で元生徒が「いじめを受け、学校側がいじめを認定せず、不登校・転校に追い込まれた」と訴えた案件で、学校側が「生徒は元々不登校状態で、いじめ発生前に転校を決めていた」「学校側はいじめを認定して対応していた」と訴えを全面否定する記者会見を開いた。
2024年4月3日 岐阜県美濃加茂市立小学校で2018年度、当時1年だった女子児童が継続的にいじめを受けてPTSDを発症し、卒業まで不登校が続いた問題で、美濃加茂市教育委員会は同日付で、市いじめ防止対策審議会(調査委員会)の調査報告書を公表し、いじめ防止対策推進法に基づく「生命心身等重大事態」だったとの認識を示した。いじめの内容など詳細は「保護者の意向」として非公開とした。
2024年4月3日 フィンランド・ヘルシンキ近郊の学校で4月2日、12歳の男子児童が教室で銃を乱射し、同級生3人を死傷させた事件で、現地警察当局は同日「いじめが動機だった」と発表した。加害児童が特定児童を狙っていたかどうかは明らかにせず、また被害児童がいじめに関与したかどうかは不明としている。政府機関など公共施設は同日、事件に対する哀悼の意を示した半旗を掲揚した。
2024年4月4日 埼玉県三郷市立小学校6年だった男子児童が2022年度、同級生から執拗に暴言を受けるなどして不登校になり、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態として、市の第三者委員会が調査報告書をまとめていたことがわかった。被害生徒は中学校進学後も登校できていないという。重大事態の認知は、児童の卒業後の2023年7月だったという。保護者は「学校側に大きな問題はない」とした調査報告書を不服として再調査を求めている。
2024年4月9日 奈良教育大学は「附属小学校に通っていた男子児童が、3年時の2022年頃から継続的にいじめを受け、4年時の2023年8月に転校を余儀なくされた事案があり、重大事態と認定して調査委員会を設置して報告書をまとめた」と公表。当時担任だった女性教諭がいじめを目撃しながら放置していた、情報を共有していなかったなどの不適切対応があった。教諭は事態発覚後に産休に入り、2024年3月にそのまま退職した。
2024年4月15日 北海道釧路市立中学校に通っていた女子生徒がいじめを受け、2022年12月から不登校になって市外に転校し、複数回にわたり自殺未遂をしたとする訴えがあったことが同日までにわかった。釧路市教育委員会は2023年、当該案件を「いじめ重大事態」に認定し調査をおこなっている。
2024年4月15日 福岡県田川市教育委員会は、同市立中学校3年の男子生徒が2024年4月5日に自殺したことを公表した。当該生徒へのいじめがあリ2023年11月より不登校になっていた。当日は始業式だったという。また同校では当該生徒の案件のほか、いじめが60件確認され、うち重大事態に相当するのが3件あったともあわせて公表した。
2024年4月18日 大阪府枚方市教育委員会は「市立中学校で2023年度、当時1年の生徒が、同級生からシャーペンで手を刺される・嫌なあだ名で呼ばれるなどのいじめを受け登校できなくなった」などとして、当該いじめ事案を「重大案件」と認定したと発表した。
2024年4月22日 長崎県松浦市立中学校2年だった女子生徒が2024年2月、学校での交友関係の悩みを記した遺書を残して転落死し、自殺とみられていることがわかった。両親は「いじめ被害の疑い」と訴えて調査を求めているという。
2024年4月23日 大阪市立小学校1年だった女子児童が2020年度、同級生から「荷物を無理やり持たされる」「不適切発言を受ける」などのいじめを受け転校に追い込まれていたことがわかった。当該児童側は「学校に訴えたが対応が不適切だった」として、近く大阪市を相手取り訴訟を起こす方針。
2024年4月23日 「滋賀県立高校在学中の2017年、いじめを受け退学を余儀なくされた」として、元生徒が滋賀県と加害者とされる元同級生を相手取って訴えた訴訟で、大津地裁は請求を棄却。
2024年4月23日 石川県加賀市立小学校在籍時の2014年以降同級生から暴行や暴言を受けるなど継続的ないじめを受けて不登校になったとして、被害者(2024年時点では高校生)と家族が、加賀市および加害者元同級生などを相手取り計約530万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、金沢地裁は、加賀市と加害者の父親に対してそれぞれ11万円の損害賠償を命じる判決。
2024年4月23日 横浜市立中学校で2020年2月、女子生徒が自殺し、いじめ重大事態として取り扱う方向で検討している問題に関連して、当該校の同学年の生徒が同年度に自殺しいじめを訴えていることがわかった。
2024年5月
2024年5月2日 新潟県田上町立田上中学校で2020年度、当時1年だった男子生徒が担任教諭と同級生からいじめを受けていた問題に関連して、当該案件の第三者調査委員会を2024年7月にも設置する方向で調整していることがわかった。
2024年5月2日 愛媛県新居浜市立小学校の男子児童が2023年2~3月、上級生からいじめを受けた問題で、新居浜市教育委員会は、「学校が被害児童に聴き取りを行わなかったことは相当ではなかった」などとする第三者委員会の調査報告書を公表した。
2024年5月9日 名古屋市の私立椙山女学園附属小学校で、女子児童が「いじめを受けた」とする日記を担任に提出したところ、「花丸」を付けて返却されて精神的苦痛を受け不登校になったとして、被害児童(2024年時点では小学校6年)と保護者が、学校法人および加害者とされる児童の保護者を相手取り、約600万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしていたことがわかった。提訴は2024年4月。
2024年5月10日 福岡県宗像市の私立東海大学付属福岡高校で2021年、剣道部所属だった2年の男子生徒が自殺したのは、部活動でのいじめが原因だとして、遺族が加害生徒とされる元上級生4人を相手取り訴えた訴訟で、第1回口頭弁論が福岡地裁で開かれた。被告側は請求棄却を求めた。
2024年5月13日 横浜市立の同じ中学校で2022年度、生徒の自殺事案が2件相次ぎ、うち1人についてはいじめが指摘されている問題で、文部科学省は横浜市教育委員会への聴き取りを2024年4月に実施した上で、当該案件はいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」に該当する、必要な調査がなされていないとして、速やかに調査するよう求める指導をおこなったことがわかった。
2024年5月16日 「大阪府吹田市立小学校で2018年度、同級生からいじめを受け長期欠席を余儀なくされた。学校は適切な対応をしなかった」として、被害に遭った元児童と保護者が、吹田市と加害者とされる同級生を相手取って訴えた訴訟で、大阪地裁は吹田市に50万円の賠償を命じる判決。同級生への請求は棄却。
2024年5月16日 宮城県栗原市立小学校で2022年に当時4年の児童がいじめを受け不登校になった事案で、市教委は第三者委員会の広告署を公表。「ボールを意図的にぶつけられる」「腹をパンチされる」「『死ね。この世から消えろ』などと暴言を受ける」「石を投げられる」など8件をいじめと認定した。
2024年5月20日 北海道旭川市のいじめ凍死事件で、「加害者」と決め付けられる事実無根の内容をネット上に投稿されたとして、同市在住だった被害者が加害者の栃木県在住男性を訴えた民事訴訟で、旭川地裁は計231万円の損害賠償を認めた。
2024年5月20日 中央大学硬式庭球部で2024年4月、部員が別の部員にボールをぶつけるなどの行為をおこなった動画がSNSに投稿され、いじめ・暴行ではないかとして批判が起きていた問題で、同部は同日、大学の所管部門の協力を得て部内でおこなった調査の結果、当該動画は「レクリエーション」だとして「いじめではない」とする声明を出した。
2024年5月24日 埼玉県富士見市立小学校で2023年度、転校してきたばかりの女子児童が同級生から「菌」呼ばわりされるなどのいじめを受けて不登校になり、「重大事態」と認定され、第三者委員会がいじめ5件を認定していたことがわかった。
2024年5月27日 鹿児島県立高校1年だった男子生徒が2014年に自殺したのは、いじめが原因だったとして、遺族が約4500万円の損害賠償を求めて訴えていた訴訟で、鹿児島県は和解に応じる方針であることがわかった。鹿児島県議会に同日、和解議案が提出された。「重大事案を防げなかったことを遺族に謝罪する」「同種事件について、生徒側への聴き取り・教職員の情報共有・研修などを実施する」「原告側は請求を放棄する」などの内容。
2023年5月30日 熊本市教育委員会は、「2023年度に熊本市立中学校3年だった女子生徒2人が、同級生の女子生徒1人からSNS上で別人になりすまされて、計約15万円をだまし取られる被害があった」手口のいじめがあり、重大事態に認定した。同日に第三者調査委員会を発足。
2024年5月31日 大阪府泉南市立中学校1年の男子生徒が2022年3月に自殺し、同級生や教師からのいじめが背景にあったと指摘された問題で、第三者委員会が調査報告書を発表。同級生や上級生からのいじめがあったとした上で、教師が家族を中傷する発言をおこない、そのことで被害生徒へのいじめにつながり、学校側と家族との関係が悪化したと指摘した。自殺の背景には複数の要因があるとしたうえで、「学校や教員への強い不信や敵意が、積み重なっていた中で孤立を深め、自死を決意するに至ったと考えられる」とした。
2024年6月
2024年6月4日 「いじめ加害に関与した女子生徒の加害行為を隠蔽・助長したうえ、同生徒に性的行為を迫った」などとして、香川県教育員会は同日付で、高松市立中学校の男性教諭(26)を懲戒免職処分。
2024年6月10日 私立佐賀清和高等学校(佐賀市)は、2022年度に当時1年だった女子生徒が所属していた部活動でいじめを受けて不登校になり転校に追い込まれた事案があったとして、第三者委員会での調査結果を公表した。部活動の練習中に、上級生1人から「総体に負けたのはお前のせい」「お前と練習したら下手になる」などと1時間以上にわたって暴言を受け続け、その後部活動に参加できなくなり、不登校になったという。顧問や学校による調査が十分にされず、理不尽な部の決まりなども指摘された。
2024年6月13日 福井県鯖江市立中学校に通っていた女子生徒がいじめを受け、いじめ防止対策推進法の「重大事態」に認定された問題で、第三者の調査委員会が記者会見をおこなった。1年時に生徒の写真をグループラインに無断で掲載したことや、3年時に保健室の利用をめぐるトラブルなどのいじめ6件を認定したと発表。
2024年6月13日 奈良市立小学校で、児童がいじめを訴えるノートに担任教諭が「花丸」を付けて返却するなど不適切な対応をおこなったとして、被害児童(2024年時点では小学校6年)と保護者が奈良市を相手取り約250万円の損害賠償を求めて訴えた訴訟の第1回口頭弁論が奈良地裁で開かれた。奈良市は「教員には何ら義務違反はなかった」と主張し争う姿勢。
2024年6月14日 仙台市青葉区の仙台市立小学校で2021年、当時1年の男子児童が集団暴行いじめを受け不登校になった問題で、「2024年4月に調査委員会から市に報告書が提出されたものの、現在まで市から児童や保護者に謝罪はない」として、仙台市議が市教委に対し、今後の対応策を示すよう求めて要望した。
2024年6月17日 京都府警は、「京都府木津川市の小学校に正当な理由なく侵入した」として、奈良市在住の男性容疑者(71)を建造物侵入容疑で逮捕。2024年5月頃から当該校に「学校がいじめを隠蔽している」というクレーム電話が頻繁にかかり、当日も電話がかかってきた。「もう学校に来ている」と電話相手が発言したことから、校長が学校内を確認すると、この容疑者が校内の駐車場で大声を出していたという。「いじめについて言いにいっただけ」などと話し容疑を否認。
2024年6月18日 仙台市立小学校に通っていた児童と母親が、いじめへの対応を苦にして無理心中した事件で、仙台市教育委員会の「賞罰審査委員会」が2023年9月の会議で、関与した教職員5人を処分対象として審議したが、いずれも対象には当たらないと判断していたことが、情報公開請求でわかった。
2024年6月18日 東京都青梅市教育委員会は、市立中学校で2019年度~20年度にいじめがあり、男子生徒(2019年度入学)が不登校・転校に追い込まれた案件の調査報告書を公表した。体型をからかわれる、シャープペンシルで突かれるなどのいじめを認定した。被害男性も記者会見し、「過去のいじめを今起きているかのように思い出し、苦しくなる。自分にとって、いじめに終わりはありません」と訴えた。
2014年6月18日 福岡県大野城市立小学校で2023年度、女子児童が同級生からいじめを受けて転校した問題で、大野城市議会で市議が「重大事態にあたると考えている」と質問し、市教委事務局は「重大事態にあたらない」とする見解を示した。
2024年6月20日 福島市は、市立学校で起きたいじめ「重大事態」をウェブサイト上で公開した際に処理を誤り、黒塗りにした部分が外れるようになっていたと公表。同報告書は2024年6月18日に公開されたが、市の他部署からの指摘を受け、約3時間後に削除した。黒塗り部分は児童の学年や性別などで、個人を特定できる情報はなかったという。
2024年6月20日 愛媛県久万高原町立小学校で2020年、当時5年だった女子児童がいじめを受けて不登校になり、第三者委員会がいじめを認定する調査報告書をまとめていたことがわかった。
2024年6月21日 「2020年度、当時大阪市立小学校1年だった女子児童がいじめを受けて転校を余儀なくされたのは、学校側の対応に問題があった」として、児童と両親が大阪市を相手取り訴えていた訴訟の第一回口頭弁論が大阪地裁で開かれた。大阪市は請求棄却を求めた。当該案件では、第三者委員会がいじめを認定しているという。
2024年6月22日 栃木県宇都宮市立小学校の女子児童が2023年度、同じ学校の男子児童から石を投げられて歯を折リPTSDを発症する事故があり、市教育委員会がいじめ「重大事態」として対応し、調査報告書を同日までに公表した。
2024年6月24日 京都市立小学校に在学していた男子児童がいじめを受けて不登校になったにもかかわらず、京都市教育委員会が「重大事態」に認定していなかったことがわかった。
2024年6月24日 北海道旭川市立中学校のいじめ凍死事件で、第三者委員会の調査報告書とみられる文書の非公開部分が、ネット上に流出している疑いがあることがわかった。いじめ撲滅を訴える市民団体のウェブサイトに公開されている。当該サイト管理者は「入手先は明らかにできない」「黒塗りだと、被害生徒の苦しみはわからないと考えて公開している」「いじめ撲滅が目的だ」としている。
2024年6月26日 京都市立小学校在学当時同級生からいじめを受けて不登校になったとして、被害元児童が加害者の元同級生2人に対して300万円の損害賠償を求めた訴訟で、京都地裁はいじめを一部認め、「被害元児童の所有物を持ち出して壊したことは不法行為」などとして加害者に15万円の損害賠償を命じた。
2024年6月27日 石川県野々市市立中学校で2021年2月、当時1年の女子生徒がいじめを苦にして自殺した事件で、「学校側がいじめの防止措置を怠った」として、両親が野々市市を相手取り、市に対し7227万円あまりの損害賠償を求める訴えを金沢地裁に起こした。
2024年6月28日 兵庫県加古川市立中学校2年だった女子生徒が2016年にいじめを苦にして自殺した事件で、被害者の遺族が、訴訟にあたって資料を精査していたところ、加害生徒の一人が学校推薦で強豪高校に進学し、実業団スポーツ選手として活躍していたことを知ったと報じられた。
2024年6月29日 新潟県糸魚川市立中学校で2022年12月~2023年1月、生徒の学習用タブレット端末2台が相次いでが盗難に遭い、何者かが生徒の画像やみだらなメッセージなどを送信していたことがわかった。
2024年6月30日 北海道旭川市立中学校のいじめ凍死事件で、再調査委員会は、いじめと自殺との因果関係を認める調査報告書をまとめた。