「体罰」・対生徒暴力事件関連年表(2000~09年)

いわゆる「体罰」事件や、教師による対生徒暴力事件について、関連する出来事を年表形式でまとめています。

~1979年) – (1980~89年) – (1990~99年) – (2000~09年) – (2010年~

2000年代

2000年

2000年12月4日 熊本県教育委員会は「『写生大会の絵の題材が同じだった』として児童を全裸にする罰を与えたなど、日常的に『体罰』を繰り返した」として、県内の町立小学校の男性教諭を懲戒免職処分。

2001年

2001年9月5日 「沖縄県立高校1年だった1997年4月、入学直後最初の芸術選択科目で誤った科目の教室に入り、その際に担当教諭から頭突きを受け鼻が曲がるなどの後遺症を負い、また退学を余儀なくされた」として元生徒が訴えた訴訟、那覇地裁は元生徒側の訴えを一部認め沖縄県に約125万円の支払いを命じる判決。

2001年10月 神戸市立中学校の生徒を対象にした、神戸市民防災総合センターで実施された校外体験学習で、指導していた神戸市消防局所属の消防司令補が、「さぼっていた」などとして生徒2人に暴力。生徒1人がけが。神戸市消防局は同年12月、加害者を戒告処分。

2002年

2002年1月 戸塚ヨットスクール事件、最高裁で戸塚宏校長やコーチらへの実刑判決確定。

2002年2月 千葉県柏市立柏高校で2001年7月、柔道部顧問2人が「女子部員との交際禁止」などとして男子部員を呼び出し暴行を加えたことが発覚。この事件の調査の中で2000年3月、01年の事件に関与した1人が女子部員の顔を殴り顔面骨折の怪我を負わせ視力低下の後遺症を発症させていたことも発覚。

2003年

2003年1月7日 警視庁竹の塚署は、「2002年12月、給食時間中に児童を殴り顎の骨を折る怪我をさせた」として東京都足立区立東伊興小学校教諭を逮捕(被害者側と示談成立し不起訴処分)。

2003年10月 福岡市立小学校教諭・林田真二が、担任していた4年生のクラスの児童に暴力や暴言を繰り返してPTSDに追い込んだとして、被害児童と保護者が林田個人と福岡市を相手取って福岡地裁に提訴。

2003年12月 「札幌市立高校で体育教諭から授業中に嫌がらせをされた。そのことに抗議すると逆恨みされ、ささいなことに難癖を付けて執拗にいびり倒すなどのいじめ行為を繰り返し受け、不登校に追い込まれた」として被害生徒が訴えていた訴訟で、札幌地裁で和解が成立。教諭個人が34万円、札幌市が26万円の計60万円の和解金を生徒側に支払う内容。

2004年

2004年6月 長野県岡谷工業高校のバレーボール部監督が、風邪で高熱を出して安静が必要とされた部員の生徒を部員寮に連れ戻して練習参加を強要し、当該部員は症状が悪化して一時意識不明に陥っていたことが判明。当該監督は停職6ヶ月の懲戒処分。監督は依願退職後創造学園高校のバレーボール部監督となったが、2018年に同校でも「体罰」事件を起こしたことが発覚。

2004年7月 大阪府立河南高校非常勤講師が2000年10月、「授業中に携帯電話を操作した」として生徒を殴り打撲症や捻挫などのケガを負い後遺症も残ったとして被害者の元生徒が訴えていた訴訟で「講師が謝罪して、見舞金100万円を生徒側に支払う」という内容で、大阪地裁で和解成立。

2004年9月3日 東京都板橋区の剣道団体「常盤台剣友会」で2004年8月の合宿中、指導者3人が小学生に対し竹刀でたたくなどの行為を執拗に繰り返し、両腕が腫れ上がる・頭にこぶをつくる・尻にあざができるなど全身にけがをし、またPTSDも発症したとして、被害児童の保護者が警察に被害届を出す。

2005年

2005年5月17日 北九州市立中学校で「顧問を務めていた卓球部で生徒に激しい暴行や暴言を繰り返し、自律神経失調症や不登校に追い込んだ」として2003年に懲戒免職になった暴力教師・林壮一郎が、停職6ヶ月に処分軽減の上で2005年4月から何の研修措置も受けずに復職していたことが報じられる。

2005年8月3日 神戸市立御影中学校の柔道部で、合宿中に体調不良を訴えた生徒に対し顧問の臨時講師らは適切な対応を怠った上「さぼっている」「気合いが入っていない」などとして「体罰」を加えるなどした。生徒はその直後、熱中症で死亡。

2005年8月5日 「約7年間にわたり、担任クラスの児童らに対して日常的に、給食を手で受けて食べさせる行為や『体罰』を少なくとも11件繰り返した」として、鳥取県弁護士会が同県湯梨浜町立東郷小学校の女性教諭に、人権侵害として警告書を送付。

2005年8月22日 北海道の私立駒大苫小牧高校で、野球部長が部員に対して暴行を加えていたと、学校側が明らかにした。同校野球部は直前の甲子園大会で優勝したばかり。

2006年

2006年3月16日 北九州市立青葉小学校5年生の男子児童が、担任の女性教諭から「体罰」を受けた直後に自殺。

2006年4月29日 戸塚ヨットスクール校長・戸塚宏、刑期満了で刑務所から出所。

2006年8月 「千葉県柏市立柏高校の柔道部員だった2000年3月、柔道部顧問教諭から殴られ顔面骨折のケガを負い、視力低下などの後遺症が残った」として、被害者が柏市と顧問教諭を訴えた民事訴訟で、柏市と顧問教諭が連帯して200万円の損害賠償を被害者側に支払う内容で和解がまとまった。なお、加害者の顧問教諭は2004年に宮崎県教委の特別採用試験に合格して宮崎県立高校に移ったが、異動先でも柔道部指導中に「体罰」・暴力や暴言を繰り返したとして2013年3月に宮崎県教委から懲戒免職処分を受けた。

2007年

2007年2月 文部科学省、「体罰」範囲の見直し通知を出す。水戸五中事件判決などを根拠に軽くたたくなどは「体罰」に含めないという時代逆行の見解。

2007年3月 福井市立成和中学校で2000年9月、網膜剥離を起こしやすい先天性疾患を持ちかねてから学校生活上の配慮を申し入れていた当時1年の男子生徒が、担任教諭から殴られ眼球出血を発症し失明に追い込まれた事件の民事訴訟で、福井地裁は教諭の暴行を故意と認定し福井市に約7700万円の損害賠償を命じる判決を出す。福井市や当該教諭は「誤って目に当たった」「失明は疾患が原因」と主張したが、判決を受けて福井市は控訴を断念し、賠償金相当額のうち約2200万円を教諭に求償。

2007年7月24日 北海道札幌聾学校の教諭が児童を注意した際、注意が手話ではなかったことから、聴覚障害のために教諭の注意を理解できなかったにもかかわらず「言うことを聞かなかった」として蹴りつける。折しも別の「体罰」事件の相談のために来校していた保護者が一部始終を目撃していた。

2007年9月13日 大阪市立田辺中学校で2005年、サッカー部顧問教諭が部活動指導中「プレッシャーを克服する」と称して「PKに失敗したら全裸ランニング」と命じ、失敗した生徒に実際に全裸ランニングを強要した(2007年6月発覚)として、当該者を停職2ヶ月の懲戒処分。

2008年

2008年5月20日 「大阪市立中学校剣道部顧問だった教諭(在任1996年-2004年)から部活動指導と称して暴力やわいせつ行為を受けた」として被害者が大阪市と当時の顧問教諭を訴えていた訴訟で、大阪地裁が被害を全面的に認定し、大阪市に賠償命令。大阪市は控訴せず同年6月に判決が確定し、同年6月27日付で元顧問教諭を懲戒免職。

2008年11月12日 神奈川県立湘南高校定時制で非常勤技能員が1年生の男子生徒に暴行を加えた問題(2007年6月発生)で、傷害罪に問われた技能員に対し、横浜地裁が無罪判決を下す。

2008年11月25日 福岡市立小学校教諭・林田真二が児童に執拗ないじめを繰り返してPTSDにさせたとして被害児童と両親が訴えていた問題で、福岡高裁は一審に引き続き、林田の暴行やいじめ行為を一部認定し、また「林田のいじめ行為で心因性症状を発症した」と認定して賠償額を増額する判決。原告・被告とも上告せず、同年12月10日付で判決確定。

2009年

2009年4月28日 熊本県本渡市(現・天草市)の小学校で2002年、教員から胸ぐらをつかまれるなどしてPTSDを発症したなどとして被害児童と保護者らが損害賠償を求めて訴えていた訴訟で、最高裁は教員の行為を「教育の範囲」として児童側の請求を棄却。

2009年10月23日 福島県郡山市立行健中学校で発生した「体罰」事件の賠償金をめぐり、賠償金を支払った福島県が郡山市に対し、県から被害者に支払った賠償金相当額全額の補償を求めていた問題で、最高裁は福島県の訴えを認める二審判決を支持して郡山市の上告を棄却。市が賠償金相当額を全額負担する判決が確定した。

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